この男、偽装カレシにつき
がらんとした左隣は、何だかやけに寂しくて胸がきゅうっとなる。


そりゃそうだよね。
私たち別れたんだもん。
アイツが私の隣に座るわけないじゃん。


ていうか、アイツはずっと浮気してたし。
デートだって一回きりだし。
そもそも、あれを付き合ってたと言うのかも疑わしいくらいだもん。


いいわ。
望むところよ。


こっちは左隣にスペースができて、嬉しいくらいだわ。
ゆったり二人分使ってやろうじゃないの!
< 356 / 499 >

この作品をシェア

pagetop