この男、偽装カレシにつき
だいたい何なの、その憎たらしい顔。


まさかコイツ、私と別れてせいせいしてるんじゃないでしょうね…。


くそぉっ!
私だって、理想のカレシができてハッピーなんだから。
アンタなんか、雪乃さんにのし付けてくれてやるわっ!


なんて睨んでいると。


「…こっち見んなよ。
本当に気の多いオンナだな」


橘センパイが迷惑そうに顔を背けた。


「べべべべ、別に見てたわけじゃないもん!
センパイがそんなとこにいるから、見えちゃうんじゃないですか!」


全く。
勝手に視界に入って来ないでよねっっ!


あんな振られ方した後だし、こっちはまだセンパイに会いたくないってのに…。
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