この男、偽装カレシにつき
「ていうか。
こんなとこで寝てる方が悪いんじゃないですか?」


「誰のせいだと思ってんだよ」


センパイの眉間に皺が寄る。


「お前が、別れただの、元々付き合ってなかっただの余計なこと言ったせいで、校内にいられないんじゃねーか」


余計なことって…。
事実じゃん。
偽装カノジョだったって先に言ったのは、センパイのクセに。


「校内じゃ昼寝もできないなんて、モテるオトコは大変ですね。
(裏庭に隠れても、見つかって寝込みを襲われてたケド)
せいぜい新しい女避けの方法でも探して下さい」


私がバッグを持って立ち去ろうとしたとき。


「待てよ」


橘センパイが私の腕を掴んだ。
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