この男、偽装カレシにつき
そのキスはあまりに突然で。
私は目を閉じるのも忘れてその場に立ち尽くすことしかできない。


さっきまで私を拘束していたはずの手は、いつの間にか私の肩を優しく抱いていた。


今ならセンパイを押し退けるくらい簡単なのに、私の両手はセンパイの学ランをぎゅっと握りしめて離そうとしない。


やっぱり橘センパイが好き。


わがままで毒舌で、性格もゆがんでるけど。
センパイのこと、めちゃくちゃ好きでたまらない。
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