この男、偽装カレシにつき
色気が消費税以下って…(しかも加算後)。


…神様、教えてください。
一体どういう環境で育ってきたら、こんな失礼極まりないヤロウになるんでしょうか。


「お前はまだ、教室戻んない方がいいんじゃねーの?」


橘センパイは非常階段から出て行こうと扉に手をかけたところで、私を振り返って言った。


「…何でですか?」


「顔、ほてり過ぎ。
しかも目立つところにばっちりキスマーク付いてるし。
それじゃ、エッチなことしてましたって言ってるようなもんだろ」


橘センパイは不敵な笑みを浮かべると、そう言い残して去って行った。
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