この男、偽装カレシにつき
仮眠だったのね!
早く言ってよ!!
妄想しちゃったじゃん!!!


「だったら、一人で行けばいいじゃないですか」


大好きなエビフライが残ってるのに、アンタの惰眠に付き合ってられるかっつーの。


「あそこの枕、固いから寝心地が悪いんだよ」


へぇ、そうなんだ。
さすが、そこら中で女子といちゃついてただけあって、校内にお詳しいですこと。


って、おーい!
まさかアンタ、私を枕代わりにしようって魂胆じゃ…。


なんて気付いたときにはもう遅く。
私はセンパイにズルズルと引っ張られていく。


助けを求めて振り返ったのに。
大野センパイも龍センパイも苦笑しながら手を振るだけで。
純ちゃんに至っては、ちゃっかり私のエビフライをおいしそうに平らげていた。


だめだこりゃ。
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