この男、偽装カレシにつき
「チエ…、それ本気で聞いてる?」


私の言葉に、純ちゃんは呆れ顔。


…だよねー!
単なる思い込みよね。
今のは、虫の居所が悪かったギャルの腹いせが、たまたま私に向いただけ。


ただの自意識過剰っつーの?
それだ、それ。
私が自己完結しかけたとき、純ちゃんはぽつりとつぶやいた。


「気付いてるだろうと思って、あえて言わなかったけど。
あんた校内でA級戦犯扱いされてるからね」


って、おーい!
純ちゃん!言ってよ!!
私、全然気付いてなかったんだけど!!!


とは言え、思い当たるフシはありすぎるくらいにあった。


そう。
もちろん迷惑ヤロウ、もとい橘センパイだ。
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