ダブル☆ラブ☆ゲーム
「柚月もちろん二人のどっちかを好きになってたりしないよね!?」



クミが怖い顔をして聞いてきた。



チラっとマイミを見ると願うような悲しい目をして訴えてきている。



はぁっとため息をもらすと



「もちろん私は恋愛なんかする気になれないし、二人はただの友達だよ。だから絶対に私に敵意を向けないで。それが約束できるんなら私は二人を全力で応援する!」



そう宣言した。



「マジ!?今の聞いたからね!マイミ!うちら頑張ろっっ!!」



クミとマイミが満面の笑みできゃあきゃあ手を取り合って喜んでいる。



その顔はもうすでに「恋する乙女」



あーあ



なんかめんどくさい事になっちゃったなぁ~。



それを察してくれたのかミウがポンポンと肩を叩いてくれた。



「と、いう事でさっそく柚月リサーチしてきて!」



「は!?リサーチ!?なんの事!?」



嫌な予感がする。



「だぁかぁらぁ!須堂くんと桜井くんに誰が気に入ったか聞いてきて!」



ここが行動派のクミの怖い所でもある。



「ねぇねぇ!今日学校早く終わるしみんなで遊びたくない!?」



マイミが乗っかって話題を振ってくる。



「いいねー!!飲み会しよーよ」



クミが更に乗っかる。



「ミウ彼氏と約束あるから無理だぁ」



「別におめーに聞いてねーし。柚月!それも追加で聞いてきて!お願い!」



クミが両手を合わせてお願いしてきた。



もちろんマイミも「お願い☆」って顔してる・・・



またまた深いため息を漏らすとしぶしぶ立ち上がった。



「よし!柚月ちゃん!その調子!よろしくね~」



激しく温かく見守られてる中



私は自動販売機の方へ向かった。



まだいるのかなぁ~真哉達・・・



あーあ



本当にめんどうくさい事に巻き込まれちゃった。



超ブッサイクな奴と友達になればよかったよ・・・。



まぁそれは私が無理か。
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