ダブル☆ラブ☆ゲーム
私は諦めたように力を抜いて、話題を変える事にした。



「そういえば体、あれからなんともない?」



あれからとはもちろん球技大会でのバスケの試合の事。



まさかそんな大きなリスクを真哉の体が背負ってるなんて思わなくて私が軽率な発言をしちゃったから・・・。



みんなのおかげて少しは罪悪感が薄れたけど、やっぱり気になるよ。



「あ?ああ、そういや今日バスケしたんだったな!全然なんともねーよ」



そう言うと優しい笑顔を向けてくれた。



またこの笑顔・・・。



いつもみたいなやんちゃな笑顔じゃなく、大人っぽくて優しくて



全てを包み込んでくれるような笑顔・・・



この笑顔を向けられるとなんか心がフワっとするんだよね。



思わず心が奪われそうになる。



危ない。危険だよこの笑顔は。



「そ、そっか。よかった。マジでごめんね?いろいろと・・・」



真哉の顔から視線を外し、慌てて言葉を放つ。



少しでも油断したらいい雰囲気になっちゃうかもしれないから。



私も結構酔ってるから理性を保つのが難しいよ。



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