ダブル☆ラブ☆ゲーム
「もうそこからは泥沼。笑っちゃうけど、私ずっと騙されてた事に気づかなかった」



「・・・毎日一緒にいたんだろ?そりゃ気づける訳ないだろ?」



真哉がそう言ってくれたけど、私は静かに首を横に振る。



「毎日一緒にいたけど、先輩はその中でうまく私と重ならないように浮気してたんだよ・・・てか私が浮気相手だったんだけどね」



なぜだろう?



こうやって人に話したらちょっと笑えてくる。



自分のマヌケさが身に染みてくるよ。



「まぁ、そんな最悪な感じでした!」



最後はわざと明るく笑ってみせた。



真哉も笑ってくれるかと思ったら



「・・・笑ってんじゃねぇよ」



いつもより低い声で真剣に言って来た。



「え・・・?」



「そんなキツイ過去笑って話すなよ」



「え?だって・・・笑うしか」



なに?急に。



だって話せって言って来たの真哉だし



私最初から泣く気なかったし



だからこうやって笑って話すしかないじゃん?



「ダッセー」って真哉も笑ってくれないの?
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