ダブル☆ラブ☆ゲーム
トントントン・・・



突然の合図に思わず体がビクっとしてしまった。



この合図を送ってくるのはただ一人・・・



真哉だ。



「何ビビってんだよ」



私がおそるおそる振り向くと



そこには苦笑している変わらない真哉が居た。



「べ、べつにビビってなんかないし」



ホラまた変な返事をしちゃった。



普通になんていられない。



こんなに動揺してる自分は初めてかもしれない。



でも誰だってキスした相手が後ろの席に居たら動揺するよね。



彼氏でもなんでもないし。



「体調大丈夫なのか?」



先生にバレないようにコソコソと話しかけ続けてくる真哉。



この前の事を話題にしてくるって事は覚えてないのかもしれない。



でも確証はないから内心ドキドキが止まらない。



「う、うん。もう全然平気」



「ふぅん。ならいいけど。みんな心配してたぞ。朝起きたらゆづいねぇんだもん」



「ごめん」



真哉の顔をまともに見る事ができないから



顔だけ横に向けて一言返すのが精一杯。



私の「話しかけないでオーラ」に気づいたのか



それ以上真哉は話しかけて来なかった。
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