ダブル☆ラブ☆ゲーム
「つか名前なんだっけ?」



「海谷だけど・・・」



「ちげー。下の名前だよ」



「柚月・・・」



「ゆづき?」



「そう」



「か~っ爽やかな名前だねぇ~」



え!?



須堂は急にオヤジくさいセリフを吐いてきた。



「俺は真哉。あ、知ってた?」



「う、ううん」



「ま、前後の仲として仲良くしようぜ」



「・・・そうだね」



「なんだよ柚月!さっきの威勢はどこ行ったんだ?」



名前・・・!



もう呼び捨て!?



やっぱコイツ軽いかも



「何なの!?また私を巻き込む気!?」



さっきまで押されぎみだったけど



ちょっとイラっときて声を張る。



「いや、やっとまともに話せたなーって思ってさぁ」



「・・・・・!?」




ドキって何さ!!



このバカ心臓!!



こーゆータイプのこーゆーセリフにもう騙されないって決めたでしょ!



「でも今コソコソ話す必要なくない?後ででいいでしょ!」



「冷てぇなー柚月は」



須堂がわざとスネたように机に伏せてみせたから



私は知らないフリをして前を向き直した。



もう



なんなのよ



この後ろの男は!!
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