ダブル☆ラブ☆ゲーム
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・・・・・・・・・


「以上で今日のHRは終わり。じゃあ号令」



担任の言葉に委員長が立つ。



「起立」



その言葉でクラス全員が立ち上がり



まばらな礼をして今日の学校が終了した。



「柚月」



生物の授業以来シカトし続けた私に対して須堂が声をかけてきた。



座ってばかり話してたから分からなかったけど



意外と背、高いんだな。



「何?つかあんた背高いね、何センチ??」



「あー分かんねぇ。この前身体測定サボってたからなぁ」



「そうなの?私の知り合いに177センチある奴いるけど、そいつより高いからそれ以上なのは確かだよ」



「んじゃ、180はあるって感じかな」



「そうだね。バスケ部かバレー部でもやってる?」



私のその質問に須堂が一瞬黙る。



あれ?聞いちゃいけない事だった?



「・・・・・・・野暮な事聞くよな柚月は」



そう言う須堂が一瞬悲しそうな表情をしたように見えた。



「なんで?」



聞かれたくないだろうけど



気になっちゃう性格の私はズバリ聞く。



「スポーツはキライなんだよ。筋トレは好きだけどね」



須堂のガッシリした体系はどう見てもスポーツ向きなのに



全て筋トレだけでこの体を手に入れたっていうの?



「もったいないなぁ。本気で部活に力入れたら結構いいセン行くと思うのにな」



「いいよダリーし。柚月は何かやってんの?」



「中学の時はずっとバレーやってたけど、高校入ってからはずっと帰宅部だよ」



「うわぁ~っ似合いすぎ!帰宅部っぽ過ぎ!!」



須堂はオーバーに驚いてみせた。



「何よ!私はそんなダメ人間じゃないよ!」



「いんや、帰宅部=柚月って公式があってもいいくらいだ」



何言ってんのコイツ?



でもちょっとおかしくて私は笑ってしまった。



「彼氏いるだろ柚月」



真哉が突然聞いてきた。



「いないよ。私こう見えても男嫌いだから。須堂は?」



「真哉でいいよ。くすぐってぇ」



「じゃあ・・・真哉・・・」
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