ブラックシックス ~危険な6人組~

◆Two cut◆




身支度を済ませ、家を出る。


「これからは、この車で送迎致します。」


用意がいいな。

「いつもありがとう。姫宮のおかげでいつも助かってる。」


「……いえッこれが私の仕事ですので。気をつけて行ってらっしゃいませ。」


「行ってきます。」


――バンッ――


「運転を任されました、宮川と申します。これからよろしくお願い申しあげます。」


「こちらこそ。」


車が走り出す。
とても居心地がいい。


それにしても、今日はおかしい。


組長が笑ったり、
若頭がよく話したり。

自分もだ。
姫宮にお礼を言うなんて、
初めてだ。


私が、変わり始めたかも知れない。

「到着しました。気をつけて行ってらっしゃいませ。」

よし、笑ってみよう。

「ありがとう。とても良い運転だった。」

「いやッそんなことありませんよ。 それでは、私は行きますので。」


――ブーーンッ――


いろんな運転が出来るのね。
明日からも、ちゃんと言おう。

門を見る。

【私立星月中学校】


ほしづき………

なんて綺麗な名前なんだろう。


とりあえず、中へ入ろう。


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