雨模様
「…その鍵どうやって手に入れたのさ?」


カチャカチャとドアの鍵を開ける拓巳に聞く。


「もらった」


「え?誰に?」


「ん、まあ…。」


「………?」


ちょっと苦笑いをして、閉まった扉を開けた。


中を覗いてみると、机や椅子、文化祭などで使用された道具など色々あった。


「物置みたいなところかなぁ?」

「じゃねー?俺いっつもサボってるときここにいるから!」

「拓巳サボり魔だもんねっ!」

「だからーっ何かあったらここに来いよ?」

「うん…ありがとう!」


教室に足を踏み入れて周りを見渡す。


「あ…」


「あ、それ…」


「……なんで…これが…」


ダンボール箱の上に乗ってある一枚のノート。


あたしが去年捨てた物。





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