命魂ハンター(ライフソウルハンター)


「智憂…どうしてこんなところに…。」


突然、中庭に現れた智憂を見て雪李は驚いた。

すると智憂は雪李の横に腰をおろした。


「どうしたの…?」


「ごめんな…。俺、雪李のこと考えてなかった…。」

「え?あ…うん…。」


それっきり智憂は話さなくなり沈黙になった。


「そろそろ私…部屋に戻るね!」


雪李が立ち上がりそう言って去ろうとしたとき

智憂も立ち上がり雪李の腕を引っ張って抱きしめた。


「俺も…小さい頃からずっと雪李のこと好きだったよ…。」


「え…。」


「でも…俺はただの護衛だから…。

雪李とは釣り合わないって思ってた。

でもお前に対する想いは募るばかりで…。」


「智憂…。」


「好きだよ。

まわりに何か言われると思うけど…

それでも俺の側にいてほしいんだ。」


「いるよ。ずっといるよ。」


満天の星空の下で月光に照らされるなか

二人はそっと唇を重ねた。


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