命魂ハンター(ライフソウルハンター)


だが…。


「うっ…!!」


向かって行く途中で頭を抑え、その場に膝をついた。

「どうした…。早く俺に向かってこい。」


龍の声に耳をかたむけず、その場に膝をついたまま、えなは動かなかった。


「どうなってるの?」


「えな……。」


檻に閉じ込められている柚柳たちは

膝をついたままのえなを不安そうに見ていた。


するとえなに龍が近づいて行った。けれどえなは頭を抑えて膝をついたままで


動こうとも、頭を上げようともしなかった。


「えなっ!!」


「逃げてっ!!」


なみともかの叫びにも反応がなかった。

龍がどんどん近づいて行き、とうとうえなの目の前まで来てしまった。


「おい。お前…何をしているんだ。」


ザシュッ


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