命魂ハンター(ライフソウルハンター)


「ただいまー。お母さーん?」


ラナからの返事がなかった。


「お母さん?」


階段を降りてくる音がしたので見に行くと、ラナが降りてきた。


「お母さん、買って…きたよ…。」


ラナはリムの声に…存在に気づかず、静かに笑いながらリムの前を通りすぎた。

リムはあれほど冷たいラナの顔を見たのは初めてだった。

震える体をおさえ階段をかけ上がり、自分の部屋に入りドアにもたれかかった。


「いまの…本当にお母さん…?」


リムは涙を流した。

なぜかわからないが泣けてきたのだ。

おさえていた震えと恐怖が込み上げリムは声を押し殺し泣いた。

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