命魂ハンター(ライフソウルハンター)


『お父さんとお母さんが……わたしの…せい…?

わたしがあのとき戦うなんて言わなかったら…

こんなことにはならなかったの…?』


えなのなかに、両親を亡くした悲しみやつらさ…自分への怒り…そして不安…。

その感情がえなにはめてある『悪の宝晶』に反応してしまった。


「うわぁぁぁぁ!!!」


このときが初めての暴走だった。


「いかん!暴走しておる!」


暴走したえなだったがまだ7歳だったため

体力もなく、宝晶の力が強すぎてすぐに意識を失った。

そして柚柳の武器に取り付けた善で暴走を止め、すぐに抑えることが出来た。

その後えなは目を覚ました。

暴走したときのことは覚えておらず、暴走する直前までのことは覚えていた。


その数日後にえなの両親の葬式が行われた。

えなにとって両親を失った悲しみは大きかった。

けれどその様子は一切見せなかった。


それはえななりのまわりへの気遣いだったのかもしれない。


< 60 / 169 >

この作品をシェア

pagetop