Bitter Chocolate.






車道のど真ん中で止まった車から
バン、とドアの閉まる音がして、
スーツを着た、黒髪の男の人が
降りてきた。







「 怪我はない? 」


「 ・・・・あ、・・ 」







色々と、驚きすぎて、
気が動転しているからか
うまく話せない。








「 ごめんね、驚いたよね? 」








その人は、震えるあたしの体を
優しく包み込んで、背中を
撫でてくれた。












< 12 / 36 >

この作品をシェア

pagetop