Bitter Chocolate.






コクン、とあたしが頷くと
”そっか”と苦笑して、






「 今日はバレンタインだよね、
  麗華ちゃんはチョコとか用意した? 」


「 ・・・はい、しました 」


「 最近は、男性から女性にも
  チョコをあげるみたいだよね 」







”そうなんだ・・・”と思いながら
足を組んだ綾川さんを見上げていると







「 たとえば、そういうのに詳しい
 女性と麗華ちゃんにあげる
  プレゼントを選びに行っていた、とか 」


「 ・・・・プレゼント? 」


「 香水、アクセサリー、色々あるよね? 」







そう言われて初めて、自分がどれだけ
子供だったのか分かった気がして、
自分に呆れて、涙が頬を伝った。










< 18 / 36 >

この作品をシェア

pagetop