MACHOCO
結局、ほとんどの時間がのろけ話に過ぎて行った次の日、昼ごろ起きだした真知子は本屋に来ていた。
目的は、今日発売の女性誌で特集される「モテ必勝法!」を読むためだ!
真知子は自分のスキルを上げるべく、こういった努力も欠かさない、健気な女である。
しかし、背が高いため、上目使いや、思わず守ってあげたくなるような仕草はNGとなっていることも忘れない。
自分の身分はわきまえている、やはり健気な女なのである。
「今回は為になるような特集でありますように!前回のはいまいちだったし。
だいたい、前回の特集が正解なら、たけしくんは私のものだったのよ!」
残念なことに、人任せで、未練たらしいところも兼ね備えている真知子である。
目的の本をご購入し、その際にお気に入りのレジのお兄さんをガン見するのも忘れない。
この真知子お気に入りのお兄さんも告白する前に玉砕してしまった告白しようとした人の一人であった。
残念なことに、話しかける暇もなく、この本屋でアルバイトしているカワイイお姉さんとできていたのだ。
いつも立ち読みしながらお兄さんを盗み見していた真知子は、2人がいつも見詰め合っているという事実にあっという間に気づくのであった。
意外と鋭い女、真知子である。
本屋を出て、どこか寄ろうと思ったが、手の中の雑誌をいち早く読破すべく、家に向かうことにした。
とにかく、失恋したての真知子は自分磨きをがんばるしかないと思っている。
次こそは良い恋をと、心に決めたのは何回目のことだろうか。
そんな細かいことには目を瞑る、いや、瞑らしてほしい。