MACHOCO
「この条件はクリアしてるのよね。」
真知子は只今雑誌に付いていたチェックシートでモテ度診断中である。
真知子は、これまで数多くの恋愛攻略本を読み、自分でできる範囲のことは実践してきた。
だから髪型は男性受けの良いアンケート1位の黒髪ストレートなのだが、
髪の量が多いため、想像以上に重苦しい見た目であることに全く本人は気づいていない。
「えーっと…、来週は…、あ!サークルの友達と合コン入ってたんだー。
服どうしよう、流行りのものも取り入れたいけど…、キメすぎはNGで、
やっぱり無難かつ、細く見えるやつかな…?うーん…。」
雑誌を念入りに読み漁る。
本日の服装は、ボーダーのニットにショートパンツとニーハイという、誰でもしてそうなファッションの真知子。
見た目から、一見最近のファッションには無関心のように思われがちな真知子だが、
実のところ、雑誌を読みすぎて、どう攻めて良いのかわからず、結果守っているという、
日ごろの成果を全く活かしきれていない現状なのだ。
のりちゃんは、そんなことにこだわらず、好きなファッションをしてしまえば良いと言うが、
やはりモテている女の子は皆、雑誌を読んでいる気がしてならない真知子は、ついつい雑誌をチェックしているのだった。
「今回はなかなか為になるかも!あとはこれが自然にできるようになればなあ…。」
その成果が次の合コンで出せることを祈る真知子であった。