願わくば。
同じ高校に入学し、クラスも一緒になり盛り上がっているところにどこか浮世離れした雰囲気の男が遠くから近寄ってくるのが見えた。
「…う…そ…」
それは間違えなく
「(龍だ)」
彼だった。
昔も美しい容姿の彼だったが、もっと美しくなり人目を惹きつけている。
あの頃みたいに笑ってくれるのだろうか。
期待を込めた眼で彼を見つめる。
すると、彼はちらりとこちらを見た後
通り過ぎて行った。
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