406号室と405号室の2人。
「つぐみじゃねーか、どうした。父ちゃんに会いに来たのか?」
「ううん、違うよ。隆之介に教科書見せてもらいに来たの」
「お前はバッサリ否定するなー」
「あー、今日の宿題か。部屋来いよ」
「うん」
隆之介が立ち上がる。
「おーい、父ちゃんを無視するなー」
「つぐみ、はい」
台所にいた隆之介ママの里美ちゃんがオレンジジュースをくれた。
「里美ちゃん、ありがとう」
「つぐみ行くぞ」
「うん」
隆之介の部屋はいつ来ても綺麗。
「えっと……あ、あった。はい」
「ありがとう。隆之介はもう宿題したの?」
「ずっと前から予習でしてた」
ちゃっかり頭が良い隆之介。