406号室と405号室の2人。




一瞬つぐみは驚くけど、頬を膨らませながらそっぽを向く。




「…いらないって言ったじゃん」



「…ごめん」



「あたし…拒否されたのすごいショックだったんだよ」



「…ごめん」



謝ることしかできない…かっこ悪いな俺。




「絶対あげない!………でも、もうお腹いっぱいで、残りは捨てることになるから仕方ないからあげる!」



「フッ、ありがとな」



素直じゃねーな。

そういう所も可愛いけど。



つぐみの目の前に座ると食いかけのチーズケーキに手を付ける。



「やっぱり、つぐみが作ったチーズケーキが1番美味いな」



「フン!当たり前でしょ!」



耳真っ赤になって…照れてるの隠しきれてねーよ。





つぐみの1つ1つのしぐさや態度に癒される。


本当こいつには叶わない。

ずっと一緒にいるのに飽きない。



反対に好きな気持ちは大きくなっていく。




「つぐみはさ、なんで俺が今日怒ってたか分かる?」



「え…?」



「もしかして、怒ってたことすら気づいてなかったのか?」




こいつってこんなに鈍感だったのか…?


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