406号室と405号室の2人。
「つぐみ…こんな告白1つで緊張して震えるようなヘタレな奴だけど、俺と付き合って下さい」
ヘタレな俺の小さな勇気。
鈍感なお前でも、ちゃんと分かる直球な告白。
なぁ、つぐみ。
ちゃんと伝わったか…?
つぐみを見ると、つぐみは口を開けて固まったまま。
「つぐみ…?」
こいつ……人が必死な思いで告白したのに…何固まってんだよ。
「つぐみ…?」
もう1度呼ぶ。
「は、はい」
2回目でやっと起動したつぐみは俺をずっと見つめる。
そして、つぐみの口が動いた。
ヘタレな俺は返事が怖くて目を強く閉じた。
なぁ、つぐみ。
もしも、お前が俺の告白を断ったら俺たちは何になるんだろうな。
「あたしも隆之介が好きだよ」