ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
08. Not just.
08. Not just.
エルから電話があったのはラッドナクスの演奏が終わってすぐだった。
「ミクを、探してほしい」
ウチがミクの大学のヒトからミクの荷物を受け取った頃にはエルもホールから出てきてエントランスでギターを背負って待っていた。
「行くよ! カエデ!」
訳がわからない。
駅まで走りながらエルは簡単に説明した。
簡単すぎて伝わらないくらい。
「とにかくミクが行方不明なんだ! アタシのケータイからは出てくれなくて! カエデからもかけてよ!」
「エル、落ち着きなよ。ミクのケータイはここだよ。それに、あんな白塗りの顔でどこに行くってのさ」
「じゃあどこにいるんだよ!?」
「さあ? でもミクがこの辺で知ってるのって大学と、ウチの家くらいじゃない?」
「カエデの家って近いの?」
「ここから歩いていける距離」
「わかった。行こう」
いつもより濃いメイクのエルが落ち着くように深く息を吐いた。
久しぶりに会ったのにエルは真っ直ぐで変わらない。
それが嬉しくて、少し辛い。
エルから電話があったのはラッドナクスの演奏が終わってすぐだった。
「ミクを、探してほしい」
ウチがミクの大学のヒトからミクの荷物を受け取った頃にはエルもホールから出てきてエントランスでギターを背負って待っていた。
「行くよ! カエデ!」
訳がわからない。
駅まで走りながらエルは簡単に説明した。
簡単すぎて伝わらないくらい。
「とにかくミクが行方不明なんだ! アタシのケータイからは出てくれなくて! カエデからもかけてよ!」
「エル、落ち着きなよ。ミクのケータイはここだよ。それに、あんな白塗りの顔でどこに行くってのさ」
「じゃあどこにいるんだよ!?」
「さあ? でもミクがこの辺で知ってるのって大学と、ウチの家くらいじゃない?」
「カエデの家って近いの?」
「ここから歩いていける距離」
「わかった。行こう」
いつもより濃いメイクのエルが落ち着くように深く息を吐いた。
久しぶりに会ったのにエルは真っ直ぐで変わらない。
それが嬉しくて、少し辛い。