ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
ワタシだけを照らすスポットライト。





カメラに背を向けたワタシに、ルキ、マリオ、アレクのアンブレのメンバーが視線を向けている。





ルキが軽く頷(ウナズ)き、ギターの弦を弾く。





PVやイベントの時とは違い、今回のテレビ収録は原曲に近いアレンジだった。





「何も怖がることはないのさ」





正面のカメラに横顔を見せながらワタシは歌い出す。





「僕らが生まれ出会うことは必然」





3カメのターリーが赤く灯り、ワタシの顔をヨリ気味に映している。





「だからあの時、別れてしまったのも逃れられないリアル」





ゆっくりとワタシは正面を向く。





「それでも僕らはこうしてもう一度出逢った」





1カメのターリーが光り、ワタシの全身を映す。





「だからもう一度始めよう。僕らのHeavenly Seventeen days」





ルキのギター、マリオのベース、アレクのキーボードとサポートで来てくれたドラムが懐かしい空気を作り出す。





サクリファイスのボーカル、祥雲陸(サクモリク)が見た景色を今、ワタシも見ている。





母が感じていた空気を、娘のワタシも感じている。





それはたとえようがないくらい、幸福なことだった。







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