ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
「でも、おかげで口が悪くなりましたけど」
「そんなことない。今のアナタは充分礼儀正しいし、素敵よ」
「ありがとうございます。サクリファイスの小塚さんに褒めてもらえたって言ったら父もきっと喜びます」
「そうだといいけど―――」
停車したタクシーに慣れた手つきで支払いを済ませた彼女とアタシは、恵比寿にあるデザイナーズマンションの前に降りた。
「ここのね、10階に住んでるの。さ、入って」
「あ、はい」
導かれるまま、アタシは彼女に付き従ってエントランスを抜けてエレベーターに乗り込んだ。
「そう言えば、タクシーの中の質問、答えてなかったわね」
「………はい。解散の理由、何だったんですか?」
「表向きにはね、方向性の違いとか言ってあったはずだけど」
二人を乗せたエレベーターはすぐに10階に到着してドアを開く。
「―――陸が、妊娠したのよ」
彼女はアタシを見ないで言った。
その吐き出された言葉は、静けさだけが存在する都心のマンションの床に重い音を響かせて落ちていく。
「そんなことない。今のアナタは充分礼儀正しいし、素敵よ」
「ありがとうございます。サクリファイスの小塚さんに褒めてもらえたって言ったら父もきっと喜びます」
「そうだといいけど―――」
停車したタクシーに慣れた手つきで支払いを済ませた彼女とアタシは、恵比寿にあるデザイナーズマンションの前に降りた。
「ここのね、10階に住んでるの。さ、入って」
「あ、はい」
導かれるまま、アタシは彼女に付き従ってエントランスを抜けてエレベーターに乗り込んだ。
「そう言えば、タクシーの中の質問、答えてなかったわね」
「………はい。解散の理由、何だったんですか?」
「表向きにはね、方向性の違いとか言ってあったはずだけど」
二人を乗せたエレベーターはすぐに10階に到着してドアを開く。
「―――陸が、妊娠したのよ」
彼女はアタシを見ないで言った。
その吐き出された言葉は、静けさだけが存在する都心のマンションの床に重い音を響かせて落ちていく。