ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
「でも、それは理由の一つであって、全てではないけど」
キーケースを出して彼女は無理やり表情を明るくした。
「ここが私の部屋。どうぞ、入って」
彼女の後ろから入った部屋は、ドラマに出てきそうなありがちなシンプルでいかにもキャリアウーマンの一人暮らしといった雰囲気で、どこか寂しげな部屋だった。
「殺風景な部屋でしょ。ほとんど寝に帰るだけだから」
そう言って彼女はダイニングテーブルの上の新聞や雑誌を片付ける。
「ソファにすわってテレビでも見てて。すぐにご飯の用意するから」
アタシは言われるまま、ギターケースをソファに立てかけてすわった。
「そのギターって、マーチンのD-28よね? 自分で買ったの? 大きくない?」
冷蔵庫から材料を出して、手際よく刻んでいくその後ろ姿から声が聞こえる。
「シュウジ―――カレシが買ってくれました。これが一番しっくりきたんで、予算より高かったんですけど買ってもらいました」
「カレシ………いるのね。どんなヒト? 優しい?」
沈黙になるかもと思って点(ツ)けたテレビは、扶桑(フソウ)エミリオ―――エムがあの時に見せたキレイで冷たい表情の新しいファンデのCMを見せつける。
「優しい―――です。元々はアンブレのメンバーだったんです。でも事故でギターが弾けなくなって」
チャンネルを変えようと家の感覚で押してしまったチャンネルは思っていた通りの音楽専門チャンネルだった。
「そうだったの。少し聞いたことがあるわ。アナタも地元が一緒だものね。もしかして、ギターをやってるのは、その彼のため?」
キーケースを出して彼女は無理やり表情を明るくした。
「ここが私の部屋。どうぞ、入って」
彼女の後ろから入った部屋は、ドラマに出てきそうなありがちなシンプルでいかにもキャリアウーマンの一人暮らしといった雰囲気で、どこか寂しげな部屋だった。
「殺風景な部屋でしょ。ほとんど寝に帰るだけだから」
そう言って彼女はダイニングテーブルの上の新聞や雑誌を片付ける。
「ソファにすわってテレビでも見てて。すぐにご飯の用意するから」
アタシは言われるまま、ギターケースをソファに立てかけてすわった。
「そのギターって、マーチンのD-28よね? 自分で買ったの? 大きくない?」
冷蔵庫から材料を出して、手際よく刻んでいくその後ろ姿から声が聞こえる。
「シュウジ―――カレシが買ってくれました。これが一番しっくりきたんで、予算より高かったんですけど買ってもらいました」
「カレシ………いるのね。どんなヒト? 優しい?」
沈黙になるかもと思って点(ツ)けたテレビは、扶桑(フソウ)エミリオ―――エムがあの時に見せたキレイで冷たい表情の新しいファンデのCMを見せつける。
「優しい―――です。元々はアンブレのメンバーだったんです。でも事故でギターが弾けなくなって」
チャンネルを変えようと家の感覚で押してしまったチャンネルは思っていた通りの音楽専門チャンネルだった。
「そうだったの。少し聞いたことがあるわ。アナタも地元が一緒だものね。もしかして、ギターをやってるのは、その彼のため?」