ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
誰だろう。
オートロックがあるから部外者は入れないはず。
モニター越しには黒のキャップのロゴしか見えない。
ワタシが不審に思っていると、鍵を開けて三人のヒトが入ってきた。
「ちょっと! 何なの!」
きちんと靴を脱いで入ってきたヒト達が帽子を取ると、長い髪が揺れた。
「リンナさん!」
「リンナ!」
三人ともいつもとは違う男物の服を着ていた。
「エル! ミク! カエデ!」
まだ声が出せないエルはワタシを力いっぱい抱きしめる。
「迎えに来た」
カエデはそう言ってワタシに合い鍵を見せた。
エルに、いつでもおいで、と渡していたモノだ。
「これに着替えて。必要なモノだけ持ったらすぐに出るよ」
カエデがワタシの足元に投げたバッグを開けると、中には男物のパーカーとだぼっとしたカーゴパンツ。
「サイズ合ってるの? これ」
時間が惜しくてルームウェアの上から身に付けると少し丈が足りない気がするけど仕方がない。
「サイズなんて気にすんなよ。ファッションショーじゃないんだから」
カエデからの小言にワタシは舌を出して応えながら必要なモノだけを持った。
「それだけでいいの?」
ケータイと財布、そして母からもらったギター。
「うん。大切なモノはもう、そばにあるから」
ワタシは並んで立っている三人を両手をいっぱいに広げて抱きしめた。
「よし、行こう」
ワタシ達は見つめ合い、お互いの存在を確認するとマンションから脱出した。
エントランスの前までつめかけていた報道陣には簡単に気付かれてもみくちゃにされたけれど、三人がワタシを守ってくれた。
そこから抜け出してカエデの車で追ってくる報道陣を振り切るように走り出した。
オートロックがあるから部外者は入れないはず。
モニター越しには黒のキャップのロゴしか見えない。
ワタシが不審に思っていると、鍵を開けて三人のヒトが入ってきた。
「ちょっと! 何なの!」
きちんと靴を脱いで入ってきたヒト達が帽子を取ると、長い髪が揺れた。
「リンナさん!」
「リンナ!」
三人ともいつもとは違う男物の服を着ていた。
「エル! ミク! カエデ!」
まだ声が出せないエルはワタシを力いっぱい抱きしめる。
「迎えに来た」
カエデはそう言ってワタシに合い鍵を見せた。
エルに、いつでもおいで、と渡していたモノだ。
「これに着替えて。必要なモノだけ持ったらすぐに出るよ」
カエデがワタシの足元に投げたバッグを開けると、中には男物のパーカーとだぼっとしたカーゴパンツ。
「サイズ合ってるの? これ」
時間が惜しくてルームウェアの上から身に付けると少し丈が足りない気がするけど仕方がない。
「サイズなんて気にすんなよ。ファッションショーじゃないんだから」
カエデからの小言にワタシは舌を出して応えながら必要なモノだけを持った。
「それだけでいいの?」
ケータイと財布、そして母からもらったギター。
「うん。大切なモノはもう、そばにあるから」
ワタシは並んで立っている三人を両手をいっぱいに広げて抱きしめた。
「よし、行こう」
ワタシ達は見つめ合い、お互いの存在を確認するとマンションから脱出した。
エントランスの前までつめかけていた報道陣には簡単に気付かれてもみくちゃにされたけれど、三人がワタシを守ってくれた。
そこから抜け出してカエデの車で追ってくる報道陣を振り切るように走り出した。