ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
「四人が集まるの、久しぶりだよね」
都心を何度もぐるぐると回りながら報道陣が見えなくなった頃、前を見たままカエデが話し出した。
「そうだね。カエデ、車持ってたんだ」
「親名義だよ。ウチは乗せてもらってるだけ」
「運転も上手いし、いい運転手になれるよ」
「運転手? お断りだね。ウチはベーシストだから」
「DJじゃないんだ。―――それで、どこに行くの?」
「とりあえずウチの家。他に行くところないでしょ?」
ワタシの実家に帰ったらお母さんに迷惑をかけてしまうだろう。
「そうだね………」
だからといって、カエデにも、ミクにも、エルにも迷惑はかけられない。
「ワタシ、やっぱり―――」
「ダメですよ」
言いかけたワタシの言葉をミクがさえぎった。
「リンナさんは私達が守りますから」
ワタシの左手を強く握りながらミクが言った。
「リンナのそばにはウチらがいることわかってるんでしょ? だからそんなこと」
「わかってるよ。でも………」
「ネオミィが個人事務所を作ったのは知ってるよね。この前、誘われたんだ。でも、ウチは四人で所属したいと思ってる」
「今のワタシが入ったら迷惑かけるよ」
「迷惑だなんて思ってないですよ。私、リンナさんがいないバンドは、なんかさみしくて」
「だけどねミク―――」
「………いや………」
ミクを見た反対側で、か細い音が聞こえた。
「―――リンナも一緒じゃないと………イヤだよ」
やっとの思いでしぼり出されたエルの声は、彼女が声を失ってから1ヶ月ぶりの声。
ワタシを見つめるその瞳からあふれそうになっているモノは、うれしさと愛しさといろいろな感情の入り混じった同じモノをワタシの中から引き出した。
車の外を通り過ぎていく真昼の都会の喧騒が、ワタシ達の泣き声を覆い隠してくれていた。
都心を何度もぐるぐると回りながら報道陣が見えなくなった頃、前を見たままカエデが話し出した。
「そうだね。カエデ、車持ってたんだ」
「親名義だよ。ウチは乗せてもらってるだけ」
「運転も上手いし、いい運転手になれるよ」
「運転手? お断りだね。ウチはベーシストだから」
「DJじゃないんだ。―――それで、どこに行くの?」
「とりあえずウチの家。他に行くところないでしょ?」
ワタシの実家に帰ったらお母さんに迷惑をかけてしまうだろう。
「そうだね………」
だからといって、カエデにも、ミクにも、エルにも迷惑はかけられない。
「ワタシ、やっぱり―――」
「ダメですよ」
言いかけたワタシの言葉をミクがさえぎった。
「リンナさんは私達が守りますから」
ワタシの左手を強く握りながらミクが言った。
「リンナのそばにはウチらがいることわかってるんでしょ? だからそんなこと」
「わかってるよ。でも………」
「ネオミィが個人事務所を作ったのは知ってるよね。この前、誘われたんだ。でも、ウチは四人で所属したいと思ってる」
「今のワタシが入ったら迷惑かけるよ」
「迷惑だなんて思ってないですよ。私、リンナさんがいないバンドは、なんかさみしくて」
「だけどねミク―――」
「………いや………」
ミクを見た反対側で、か細い音が聞こえた。
「―――リンナも一緒じゃないと………イヤだよ」
やっとの思いでしぼり出されたエルの声は、彼女が声を失ってから1ヶ月ぶりの声。
ワタシを見つめるその瞳からあふれそうになっているモノは、うれしさと愛しさといろいろな感情の入り混じった同じモノをワタシの中から引き出した。
車の外を通り過ぎていく真昼の都会の喧騒が、ワタシ達の泣き声を覆い隠してくれていた。