ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
「あのさ、アタシ、新しい目標ができたよ」
まだもごもごと言っていた母親を無視してアタシは話し出す。
「アタシ達も世界で通用するようなミュージシャンになる。そのためには、日本で最強のガールズバンドに、ううん、ギャルバンになる」
アタシが言い終えると、二人は顔を見合わせてからもう一度アタシを見た。
「本気ならオレは何も言わない。行けるところまで行ってこい」
父親は相変わらずアタシの背中を押してくれる。
「私は、今のエル達では世界なんて無理だと思う」
そして母親も、小塚マリコとして相変わらずアタシの前に『壁』として立ちはだかる。
「それでもやりたいなら、自分で言ったようにまずは日本で一番になりなさい。話はそれからよ」
その強い光を放つ瞳がアタシを見つめている。
「三年。三年でアタシ達がトップに立ってみせるよ」
小塚マリコの視線がアタシの後ろに立った仲間を見ている。
「だから、アタシ達と一緒に来てくれない? 未来へ。ーーーお父さん、お母さん」
二人とも、じっとアタシを見ていた。
「一人前に言うようになって………」
そっと母親の目から涙が一粒こぼれ落ちた。
「そろそろ再開しようか。よし! みんな始めるぞ! 世界を目指すミュージシャンのファーストシングルだ。気合い入れていくぞ!」
立ち上がる父親に休んでいたスタッフが返事をして動き始める。
「お父さんーーー監督、みんなで円陣したいんだけど、いいかな?」
「おう、いいぞ。待っててやる」
「ううん。スタッフもみんなで」
「みんな? わかった。みんな集まってくれ!」
監督のかけ声で全てのスタッフが集まった。
助監督、カメラマン、カメラアシスタント、照明、メイク、スタイリスト、レーベルスタッフ、マネージャー。
そして、監督とプロデューサー。
全てのスタッフが円の中心にピースサインの指を出す。
「それでは改めまして、チームラズルダズルリリー! 残りの撮影もよろしくお願いします! やるよ!」
さながら幾重にも重なった大きな花のようだった。
「未来に花咲かせ!」
『ラズル! ダズル! リリー!』
頭上に高く掲げた人差し指はアタシ達の誓いだ。
一番になってやる。
その思いで、アタシ達は未来へ飛び立つ。
だってアタシ達は、最強のギャルバン!!! だから。
<End>
まだもごもごと言っていた母親を無視してアタシは話し出す。
「アタシ達も世界で通用するようなミュージシャンになる。そのためには、日本で最強のガールズバンドに、ううん、ギャルバンになる」
アタシが言い終えると、二人は顔を見合わせてからもう一度アタシを見た。
「本気ならオレは何も言わない。行けるところまで行ってこい」
父親は相変わらずアタシの背中を押してくれる。
「私は、今のエル達では世界なんて無理だと思う」
そして母親も、小塚マリコとして相変わらずアタシの前に『壁』として立ちはだかる。
「それでもやりたいなら、自分で言ったようにまずは日本で一番になりなさい。話はそれからよ」
その強い光を放つ瞳がアタシを見つめている。
「三年。三年でアタシ達がトップに立ってみせるよ」
小塚マリコの視線がアタシの後ろに立った仲間を見ている。
「だから、アタシ達と一緒に来てくれない? 未来へ。ーーーお父さん、お母さん」
二人とも、じっとアタシを見ていた。
「一人前に言うようになって………」
そっと母親の目から涙が一粒こぼれ落ちた。
「そろそろ再開しようか。よし! みんな始めるぞ! 世界を目指すミュージシャンのファーストシングルだ。気合い入れていくぞ!」
立ち上がる父親に休んでいたスタッフが返事をして動き始める。
「お父さんーーー監督、みんなで円陣したいんだけど、いいかな?」
「おう、いいぞ。待っててやる」
「ううん。スタッフもみんなで」
「みんな? わかった。みんな集まってくれ!」
監督のかけ声で全てのスタッフが集まった。
助監督、カメラマン、カメラアシスタント、照明、メイク、スタイリスト、レーベルスタッフ、マネージャー。
そして、監督とプロデューサー。
全てのスタッフが円の中心にピースサインの指を出す。
「それでは改めまして、チームラズルダズルリリー! 残りの撮影もよろしくお願いします! やるよ!」
さながら幾重にも重なった大きな花のようだった。
「未来に花咲かせ!」
『ラズル! ダズル! リリー!』
頭上に高く掲げた人差し指はアタシ達の誓いだ。
一番になってやる。
その思いで、アタシ達は未来へ飛び立つ。
だってアタシ達は、最強のギャルバン!!! だから。
<End>