ギャルバン!!! 2nd The Re:Bandz!!!!
「そもそも何で私がアンタのヘアメイク担当なのよ」





「それは女子ですし、徳沢さんがメイクがお上手なので………」





「だったらガクさんの担当になりたかったって言ってんの」





と徳沢さんは私の頬をつまんだ。





「このぷにぷにのほっぺもムカつくし、化粧ノリがいい肌もムカつくし、ドラム叩いてるミクがちょっとカッコよく見えるのもムカつくし」





ブラシをおいて両側から私の頬を引っ張る。






「何より―――ガクさんを優勝させなかったら、ミクのこと一生恨んでやるから」





―――優勝。





その二文字が私の頭の中でぐるぐると回る。





―――アイツらが優勝するんだよ。





私ががんばってガクさんを優勝させてあげられるなら、どれだけだってがんばる。






でも、そんなんじゃ足りない。





できないんだ。





そんなことを知ったら誰もがやる気を失ってしまう。





それでもガクさんは発声練習を欠かさない。





その後ろ姿は、やっぱりカッコいいと思った。





だから、私も。





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