王子様は囚われ王女に恋をする
「カイル様…?」

暗闇に目を凝らすと、人影が見えた。

「イライザなの?」

アリシアが体を起こしたとき、布のようなもので口を塞がれた。


「…っ」

抵抗しようとしたものの、布から漂う不思議な匂いに意識が遠のいていく。

(カイルサ様…)

一瞬、愛しい人の顔が浮かんだが、すぐに意識は闇にのまれていった。
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