王子様は囚われ王女に恋をする
「カイル様、これを」
ブラッドが指さした先を見て、違和感を感じる。
王の手に、いくつか剣でできたと思われる傷があった。
「自害しただけならこんな傷はできません。
王は何者かと争ったのでしょうか…?」
ブラッドの言葉に広間を見渡しても、侵入者の姿はない。
ここは王族のみが知る隠れ部屋のはず。
侵入者がいるとしたら、それは王族のみだ。
「カイル様!王女と侍女を見つけました!」
兵士の声に思わず振り返ると
引きずられるように連れてこられる姿を見つけた。
兵士に侵入されて逃げる間もなく
隠れていたのだろう。
「アリシア…?」
記憶にあるのは少女の姿。
でも目の前にいるのは成長した王女としての彼女だった。
「あなたは…」
信じられないと言うように
エメラルドグリーンの瞳でこちらを見るアリシア。
次の瞬間、その桜色の唇から悲痛な叫びが漏れた。
「お父様っ、お母様!!!」
変わり果てた両親の姿にアリシアは取り乱す。
ブラッドが指さした先を見て、違和感を感じる。
王の手に、いくつか剣でできたと思われる傷があった。
「自害しただけならこんな傷はできません。
王は何者かと争ったのでしょうか…?」
ブラッドの言葉に広間を見渡しても、侵入者の姿はない。
ここは王族のみが知る隠れ部屋のはず。
侵入者がいるとしたら、それは王族のみだ。
「カイル様!王女と侍女を見つけました!」
兵士の声に思わず振り返ると
引きずられるように連れてこられる姿を見つけた。
兵士に侵入されて逃げる間もなく
隠れていたのだろう。
「アリシア…?」
記憶にあるのは少女の姿。
でも目の前にいるのは成長した王女としての彼女だった。
「あなたは…」
信じられないと言うように
エメラルドグリーンの瞳でこちらを見るアリシア。
次の瞬間、その桜色の唇から悲痛な叫びが漏れた。
「お父様っ、お母様!!!」
変わり果てた両親の姿にアリシアは取り乱す。