王子様は囚われ王女に恋をする
「それは僕も同じだ…」
アリシアに守るように抱き締められた感触が
いまも残っている。
(アリシア、君に聞きたいことがあるんだ。
頼むから…死なないでくれ)
カイルはアリシアの治療が終わるまで
その場から離れることはなかった。
しばらくして、イライザが寝室から出てきた。
「もうお入りになっても大丈夫です」
もう待ちきれない状態だったカイルは
イライザのわきをすり抜けて寝室へ入った。
ベッドには肩から胸にかけて包帯を巻かれたアリシアが眠っていた。
「どうなんだ?」
治療を終えた医師はカイルに告げた。
「治療はしましたが、まだ予断は許しません。
いつお目覚めになるかも分かりません」
「…それはこのまま目覚めないかもしれないと
そういうことか…?」
呆然としてカイルが尋ねる。
「はい。あとは待つしかありません」
医師はつらそうにそう言うと、また様子を見に来ると言って
寝室を後にした。
「アリシア様っ…なぜこんなことに」
イライザが泣き崩れた。
「イライザ、あれはメルディアンの刺客だ。
アリシアはそれを分かっていたのか?」
カイルの言葉にイライザがビクッと震えた。
カイルはその反応を見逃さなかった。
アリシアに守るように抱き締められた感触が
いまも残っている。
(アリシア、君に聞きたいことがあるんだ。
頼むから…死なないでくれ)
カイルはアリシアの治療が終わるまで
その場から離れることはなかった。
しばらくして、イライザが寝室から出てきた。
「もうお入りになっても大丈夫です」
もう待ちきれない状態だったカイルは
イライザのわきをすり抜けて寝室へ入った。
ベッドには肩から胸にかけて包帯を巻かれたアリシアが眠っていた。
「どうなんだ?」
治療を終えた医師はカイルに告げた。
「治療はしましたが、まだ予断は許しません。
いつお目覚めになるかも分かりません」
「…それはこのまま目覚めないかもしれないと
そういうことか…?」
呆然としてカイルが尋ねる。
「はい。あとは待つしかありません」
医師はつらそうにそう言うと、また様子を見に来ると言って
寝室を後にした。
「アリシア様っ…なぜこんなことに」
イライザが泣き崩れた。
「イライザ、あれはメルディアンの刺客だ。
アリシアはそれを分かっていたのか?」
カイルの言葉にイライザがビクッと震えた。
カイルはその反応を見逃さなかった。