王子様は囚われ王女に恋をする
「アリシアの意識が戻った」

カイルは部屋に戻ってきたイライザに告げた。

「本当ですか?!」

すぐさま寝室へ向かおうとするイライザを
呼びとめる。


「いまはまた眠ったよ。体力を消耗しているせいだろう。
でも一度目覚めれば、もう大丈夫だ」

「よかった…」

イライザは瞳を潤ませてうつむいた。

「イライザ、公務に戻らなくてはいけないから
また夜にでも様子を見に来るよ」

カイルはそう言うとアリシアの部屋を後にした。
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