王子様は囚われ王女に恋をする
「また何かあったら、私は同じことをすると思います」
はっきりと言い切るアリシアを驚いたようにみつめるカイル。
「カイル様、手を貸していただけますか?」
アリシアはカイルの手を借りると、肩の痛みに耐えながらも上半身を起こした。
「カイル様にお話ししなくてはいけないことがあるのです」
あの刺客がメルディアンの手の者であること、叔父のトーマスが生きていること。
カイルからどんな罰を受けることになろうとも、タチアナを危険にさらした原因が自分の身内にあることを黙っているわけにはいかなかった。
「カイル様、あの刺客は…」
「メルディアンの者なんだろう?」
カイルの口からでた言葉に今度はアリシアが目を丸くする。
「知っている。トーマス伯爵が生きていることもね」
なぜ知っているのか?
この事を知っているのはアリシアとイライザだけのはず。
アリシアの考えが読めたようにカイルは少し笑ってから答えた。
「イライザから聞いて知ったわけじゃない。前から探っていたんだ」
「そうでしたか…」
アリシアはカイルをまっすぐに見つめる。
「刺客のことを黙っていたことに変わりはありません。罰は何でも受けます」
「何でも受けると?」
「はい」
「そうか。分かった」
カイルの瞳に妖しげな光が浮かんだ。
はっきりと言い切るアリシアを驚いたようにみつめるカイル。
「カイル様、手を貸していただけますか?」
アリシアはカイルの手を借りると、肩の痛みに耐えながらも上半身を起こした。
「カイル様にお話ししなくてはいけないことがあるのです」
あの刺客がメルディアンの手の者であること、叔父のトーマスが生きていること。
カイルからどんな罰を受けることになろうとも、タチアナを危険にさらした原因が自分の身内にあることを黙っているわけにはいかなかった。
「カイル様、あの刺客は…」
「メルディアンの者なんだろう?」
カイルの口からでた言葉に今度はアリシアが目を丸くする。
「知っている。トーマス伯爵が生きていることもね」
なぜ知っているのか?
この事を知っているのはアリシアとイライザだけのはず。
アリシアの考えが読めたようにカイルは少し笑ってから答えた。
「イライザから聞いて知ったわけじゃない。前から探っていたんだ」
「そうでしたか…」
アリシアはカイルをまっすぐに見つめる。
「刺客のことを黙っていたことに変わりはありません。罰は何でも受けます」
「何でも受けると?」
「はい」
「そうか。分かった」
カイルの瞳に妖しげな光が浮かんだ。