王子様は囚われ王女に恋をする
カイルはそう言うとふっと微笑んだ。

「ブラッドにはバカかと言われたよ。好きな相手に憎まれてもそばにおくなんて。主に向かってひどいことを言う奴だろ?」

(好きな相手…)

その言葉にアリシアが頬を染めるとカイルは優しい瞳でそんな彼女を見つめた。

「ずっと迎えに行く日を心待ちにしてたよ。約束した日からずっとね」

「覚えて…いたんですか?」

「忘れるわけがない」
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