王子様は囚われ王女に恋をする
「アリシア…?」

突然抱きつかれてバランスを崩したカイルは
そのままベッドに倒れこんだ。

アリシアはカイルの上に乗った状態のまま
抱きついて離れなかった。

「お願いだから行かないで」

カイルの手が背中に添えられたかと思うと
体を反転させられる。

見上げるといつの間にか
カイルがアリシアの上にいた。

「…本当にいいのか?」

カイルの問いにアリシアは頬を染めながら小さくうなずく。

「もう途中で止めたりできないよ?」

ふっと妖艶に笑うカイルに
アリシアは今度はしっかりとうなずいた。

「分かった」

そう言うと、カイルはアリシアの唇を奪った。


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