王子様は囚われ王女に恋をする
カイルの足はそのままアリシアの部屋へ向かっていた。

両親に言われたからじゃない。

名前を聞いただけで無性に彼女に会いたくて、笑顔が見たくてたまらなくなった。

(重症だな)

カイルは自分の行動に苦笑する。

一緒にいればいるほど、片時も離したくなくなる。

「結婚か…」

もちろん自分はそのつもりだった。

アリシアも同じ気持ちでいてくれているだろうか?

きちんと確認したことがないことに今さらながら気付く。

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