◎愛しい人の方程式
〈綾said…〉

(ドキドキ…ドキドキ…)

綾はおばさんと別れた後、緊張しながら家へ入っていきました。

「おじゃましま~す…」

家の中へ入ると、物音一つ無い程シーンとしていました。…………が…………………


「コホッ…コホッ…」

2階の部屋からかすかに咳が聞こえてきます。

「武人くん…風邪ひどいんだ…ιっていうか留守番って…何してれば良いのかな?」

黙って玄関にいるわけにもいかず…とりあえず、台所の椅子に座りました。


「武人くん、きっと寝てるよね…ι」


座っていても考えるのは上で寝ている武人の事ばかりで…そのまま綾は何もしないまま、10分の時間が過ぎ…


「ゴホッ…ゴホッ…ゴホッ…ゴホッ…」


時間がたつにつれ、段々と聞こえる咳がひどくなってきて…心配になった綾は…ゆっくりと静かに2階へ上がっていき…武人の部屋の前で止まると…



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