失恋ショコラ【短】
瞼を開けて最初に視界に入って来たのは、どこか優しい表情をした篠原だった。
彼の腕に包まれている事に気付いたのは、その直後。
あたし達を包む肌触りの良いシーツからは、篠原の匂いがする。
「……先生って暴君だっただけじゃなくて、本当に最低な人だったんですね」
ほんの一瞬でも心地好い、なんて考えてしまった事を隠す為に吐いた言葉…。
そんなあたしに対し、篠原はどこか幸せそうに瞳を緩めて笑った。
「そりゃどうも」
「褒めてません。『先生の事を本気で見損なった』と言ったんです」
淡々と告げると、篠原が眉を寄せて笑った。
彼の腕に包まれている事に気付いたのは、その直後。
あたし達を包む肌触りの良いシーツからは、篠原の匂いがする。
「……先生って暴君だっただけじゃなくて、本当に最低な人だったんですね」
ほんの一瞬でも心地好い、なんて考えてしまった事を隠す為に吐いた言葉…。
そんなあたしに対し、篠原はどこか幸せそうに瞳を緩めて笑った。
「そりゃどうも」
「褒めてません。『先生の事を本気で見損なった』と言ったんです」
淡々と告げると、篠原が眉を寄せて笑った。