男装少女はアイドル①【完】
《ねー。メガネ取って?》
わざとか知らないが上目遣いで言ってきた。普通の女なら鼻血モノだろう。
《嫌です。》
「えーなんでー。いいじゃん減るもんじゃないし。」
『一瞬だけでも陰陽師には命とり。だから嫌です。事務所…「えい!」
『え?』
急に体が空中に浮いて下を見ると、川。あたしは、川に落ちた。
川から素早く上がって、落とした空のほっぺたをつねってやった。
「ごめんあはい…。」
よろしい。と言って、さっきまで飲んでいた水を頭から被って
黒縁眼鏡にかけ直した。