男装少女はアイドル①【完】
これを聞いて無性に「可哀想」…そう思った。
でも同情して欲しくて話してくれた訳ない。
イジメられて人間に恐怖心が出来て当然だ。
多分拓哉のお母さんはそれを心配して、男子校に通わせたんだと思う。
友達もいなくて、ずっと一人で寂しかったんだろうな……。
そう思ってると何か言いたそうな空が口を開いた。
「……それじゃ空桜に正式に入ってよ。」
『…どういう流れでそんな話に?』
「だって正式に空桜に入ってないからさ?」