男装少女はアイドル①【完】
「誰がバカだってぇ?」
「…新。」
なんて言える事がなくって、一応心の中で呟いておく。
それを感じとったのか知らないけど、新に睨まれた。
さすがに新より背が低いから怖かった。
……俺と同じ事を言ってた陸人は
半殺し決定だろうと思う。
思った事をすぐ口に出す陸人が悪い。
……ご愁傷様。
近くで悲鳴が聞こえたような気がする。
俺、翔、空、拓哉は静かに背を向けて帰路に着いた。