男装少女はアイドル①【完】
『おはよ。』
「「おはよう奈子!」」
相変わらず太陽はあたしの心とは反対に、
窓から光を照らす。
「奈子~。」
『何?』
「今日から、S学園へ行ってよ?」
「なんで。」
丁度焼けたパンにイチゴジャムを付けて、パクリとかぶりついた。
「だって、そろそろ恋もしたいお年頃でしょ?」
『……。』
気を使ってくれるのは嬉しい。だけど
『うん。』
お母さん達には迷惑をかけられない。