失恋をした君と私の恋
☆奈々side
Y路通り。
分かれ道の間には、1本の木
「夏がくるー♪」
ピンク色だった葉っぱは、
綺麗な緑色となり、
気温もだんだんと上がる
「あっついなぁー」
スクールバックから
タオルを取り出し顔にあてる
あっという間に春は過ぎ
夏がきた今日この頃。
気づけば、居て当たり前の
存在になった4人。
「よーお、奈々。おはよ」
「あ、涼太。おはよー♪」
声が聞こえ振り返る。
「遅れてごめんねっ?」
「大丈夫☆おはよ、沙羅っ♪」
「沙羅が遅刻したからだな」
「あははっおはよ。志賀くん」
このY路通りが、
いつもの集合場所。
休み時間も。登校も下校も。
一緒にいた。
そんな日々の中で
私はどんどん強くなった。
須賀涼太を想う気持ちが…。
そして私達は夏休みを迎えた。